fake? or true?
新型コロナが世界で騒がれ始めたのが1月でしたからそれからはや9ヶ月が経過しようとしています。当初は気温と湿度の上昇によって夏までには一旦鎮静化するのではないかと思っていたのですが、猛暑の日本列島にもかかわらず予想に反して各地でクラスターが発生する事態となっています。
ただ一ついうならば、メディアは感染者と発症者をごっちゃにして報道し、その数を大きくして相変わらず人々に恐怖を煽りつづけており、多くの人がその術中にはまったままです。本来ならばメディアは人々により冷静かつ客観的な判断を求めることをしなければならないと思うのですが、その逆を行っているのが現状です。それでも怖い怖いとおびえていた4月5月からすると、今では(大丈夫派、危険派の分離はともかく)ある意味ずっと冷静的にこの新型コロナウイルスを捉えられるようになってきた人々が増えてきたことも確かです。これから秋本番から冬へと向かっていくにあたり、より一層の冷静さとそれに基づく判断が必要です。
もし新型コロナがなかったら
現在政府は経済の落ち込みを防ごうとしてGO TOトラベルキャンペーンを行う一方、都知事は自粛要請を行うという矛盾。経済の落ち込みの激しい中で消費税は下げないどころか増税議論をいう政治家の感覚。withコロナオリンピックというまた不可解な言葉。国政を中心に政界は相変わらず自分たちの利権の確保を第一とし、国民のことは二の次になっており如何に末期的状況にあるかということがよくわかります。こうしてピラミッド上層部は自分たちの足元がグラグラと崩れ落ちようとしているにも関わらず相変わらず我利我利とむさぼるとることばかり考えており、それによって底辺もさらなる混乱状況となっているわけですが、ところでもしこの新型コロナウイルス騒動が起こらなかったならば、現在世界はどうなっていたのでしょう?
新型コロナが流行する前を思い出してみると昨年(2019年10月)に日本は消費税を8%から10%に上げ、消費が一段と落ち込んでいきました。また世界ではドイツ銀行の危機をはじめEUの混乱、中国でも成長率の鈍化が言われ、いつ世界的な不景気がやってきてもおかしくないと言われていました。なのでもしかするとこのコロナ騒動がなくても世界恐慌がやってきていたかもしれません。けれども新型コロナで実経済が大打撃を受けているにもかかわらず世界各国が金融ジャブジャブ政策によって株価は維持していることから、おそらく日本も世界もコロナ騒動がなければ、グラグラ、フラフラしつつもそれまでの景況感を維持していたのではないでしょうか。
そう考えると、(コロナがなければ)日本ではこの8月ならば、やはり2020年最大のイベント「東京オリンピック」が開催されていたことでしょう。メディアはこぞって連日大報道合戦を繰り広げ人々の高揚感を煽っていたことでしょう。世界各国からオリンピックを見るために相当の人々が日本へやって来ていたでしょう。けれどもこの猛暑かつ炎天下の中で一体どれだけの人が熱中症等で体調不良となっていたことでしょうか。それは観客だけでなく選手でも倒れる人、あるいは棄権する人が続出していたのではないでしょうか?
それはともかくとして、コロナ騒動がなければ、この夏は各地の海水浴場やプールへ人々は押しかけていたでしょうし、働き方改革が進められる中夏休みを利用してハワイへヨーロッパへと出かけた人も大勢いたでしょうし、国内旅行でもリゾート地へ行くだけでなく、海へ山へとキャンプに出かける人も多かったのではないでしょうか?また夏休みといえば各種のイベントが開催される時期です。暑さに負けるなとロックフェスティバルなどで気温以上に熱くなった人も多かったことでしょう。そうしてきっと人々は財布のひもを締めたり緩めたりしながら暑い夏を楽しんでいたことでしょう。
もちろん人々は夏休みを楽しみつつも、経済活動は止まることはありません。エンターテイメント産業、旅行業の賑わいはもちろんのこと、世界中で大量生産・大量消費が行われ、世界の貿易量は増大し、企業間競争は増々加速されていたことでしょう。さらに世界中で金融商品が売買され、人々は競争にさらされつつも消費し、現在の自粛とは正反対に一層グローバル化された世界の中で果てしなき欲望の追及をしていたことでしょう。(それに伴い自然はますます破壊され、地球環境はますます悪化していたことでしょう。)
Gerd AltmannによるPixabayからの画像
新しいスタイル
ところが実際は新型コロナウイルスの感染拡大によって、世界各地で自粛がなされ、人々は家に閉じこもり不安におびえることとなります。学校は休校となり、レストラン、エンターテインメント業界は休業へと追い込まれ、街にはほとんど人がいなくなります。各国が鎖国状態となり外国人観光客を呼び込もうなんてとんでもないということになりました。それは国家間だけではありません。各地域の出入りまでもが自粛を求められるようになり、飛行機、列車、バス、フェリーなどの交通機関がほとんど動かなくなり、突然経済が止まってしまったのです。つまり人々の欲望の追及が強制的に一時的に停止されることとなったのです。
しかしながらそれでも企業は活動を簡単に止めるわけにはいけません。多くの企業でテレワーク、リモートワークが取り入れられ在宅勤務が盛んになりました。また電車やバスなどの通勤から自転車での通勤を選ぶ人も増えました。そうしてコロナから身を守りつつ働く体制が作り上げられていきました。
強制停止
ところで自粛期間に人々が家に閉じこもることによって精神を病み、自殺者が増えるのではないかと一時は懸念されましたが、ふたを開けてみれば4月5月の自殺者は例年よりも2割近く減少となりました。確かに多くの人が2ヶ月近く気軽に外に出られないことでストレスを抱えることになったのですが、それによって自殺に至るということはほぼなく(?)かえって自殺者は減ったのです。このことから考えられることは、これまでの社会、つまり(都会では通勤を含めて)仕事の在り方がいかに精神的にプレッシャーをかけるものだったかということです。
また世界中の人々が数か月自粛を強制され活動を控えたこと、経済がストップした結果、地球環境がよくなりました。数か月のうちに汚染されていた空気はきれいになり、水もきれいになったのです。きっと久しぶりに空を見上げた人、そして空がいつもよりも青く感じられた人も多かったのではないでしょうか?このことからこれまでの人間活動、経済活動がいかに環境に悪影響をもたらすものであったのかということが分かりますし、また人間がこうして活動を抑制するだけで地球はきれいになる浄化能力を持っているということが分かります。(ある意味今の人間は地球にとってマイナス的存在でしかないことが分かります。)
こうしてみると人々は新型コロナウイルスによる自粛を通じてこれまでの働き方、生き方、自分自身のこと、あるいは社会のこと地球環境のことを見直すきっかけを得たのです。つまり様々な点でこれまでのことを振り返る機会を得たのです。このことはすごく大切なことだと思うのです。なぜならもしあのまま世界経済がまわり続け、人々が欲望の追及をし続けていたならば、本当に地球は破壊されつくされていたかもしれません。新型コロナウイルスは人間の止まらぬ欲望を強制的にストップしてくれたのです。
Lily photoさんによる写真ACからの写真
コロナウイルスが与えてくれたもの
3.11、熊本震災など時に人々は災害に見舞われ、その都度人々は一時的に立ち止まりこれまでのあり方を振り返ってきました。けれども時間の経過と共にもとの暮らしに戻ることを繰り返してきました。そしてここ数年は毎年どこかで水害等の災害に見舞われ地球の異変をより一層身近に感じてきました。けれども人々は何かしようにもどうすればよいのかわからず、相変わらず経済活動の流れに任せたままでいました。
そこに新型コロナウイルスがやってきたのです。これまでの生き方を強制的に止めてくれると同時に、変えるチャンスを与えてくれたのです。地球をよくするヒントまで与えてくれたのです。そう考えると新型コロナウイルスを恐怖でおびえる必要もなくなります。それどころか感謝すべきではないかと思えます。今の人間の力や価値観(=自制心)では天変地異ですべてがひっくり返ることでもなければこれだけのチャンスは作れなかったことでしょう。
Gerd AltmannによるPixabayからの画像
チャンスを生かす!
おそらく短ければあと半年、長くともあと2年ほどで今回の騒ぎは収まるでしょう。その時私たち人間はどうするのでしょうか?また元の生活を望むのでしょうか?もしそうならば次はもっと強力なウイルスが流行するか、あるいはポールシフトなど地球規模の天変地異に見舞われ、人間は絶滅するか、原始時代からのやり直しということになるでしょう。
それが嫌ならば、私たちはこのチャンスを生かさなければなりません。すなわちこの騒動をきっかけに生き方を改めるのです。地球環境を破壊せず、人間の暮らしが成り立つようにするにはどうすればよいのかを真剣に考え、それに取り組んでいくべきなのです。
そのためにまずはこれまで人間は一体どれだけの生命を犠牲にして自分たちの欲望を満たそうとしてきたか、このことを振り返ってみなければなりません。そしてこれからはいかに多くの生命と共生していく中で豊かな暮らしを送るかということになるのかを考え実行しなければなりません!そこに新たな発展の道が開かれるのです。おそらく新型コロナウイルスはそれを見ているでしょう。そして人間の意識に応じた変異をしていくことでしょう。
アフターコロナは希望の時代になりうるのです。それは私たちがどのような意識を持つかにかかっています。いま私たちは本当の共生時代の夜明けにいるのです!さあそのための準備をしましょう!!
GraphicsSCによるPixabayからの画