祈りは通じ奇跡は起こる(ネコちゃん事件ファイル)

ネコちゃん。我が家に来てから1年半以上が経過しました。今では体もすっかり大きくなり、食欲旺盛で早食い&大食い選手権に出られそウナぐらいです。外見だけでなく中身も(?)大人の猫となり、盛りの時期には、近所の野良ちゃんとしょっちゅう夜遊びしています。(ちゃんと手術しています。)そんなネコちゃんにこの度大事件が起こり、事件を通じて見えない世界が動いてくれたと思えたのでお伝えしたいと思います。

ネコちゃん病院へ行く

普段は元気満杯でいたずらも外遊びも大好きなネコちゃんなのですが、先日耳にブツブツができ、お母んが心配するので病院へ連れていくこととなりました。診察の結果耳を蚊に何度も刺されたためにできたそうで、塗り薬が処方され、1週間後にまた来るようにとのことでした。

1週間後に再診にいったのですが、私は普段車で動物病院まで送り、処置中は車の中で待機しおり、今回も車の中で待っていると、ほどなくしてお母んとネコちゃんは戻ってきました。ただ治りが悪いとのことで内服薬が処方されていました。

家に帰った後ネコちゃんはいつも通り、ご飯を食べたり、外でしばらく過ごしたりし、21時過ぎにいつものようにお休みの時間となりました。ここ数日ネコちゃんは早朝(夜中?)3時過ぎに起きだし、私の耳元でニャンニャンと鳴くので、私自身が睡眠不足となっていたためネコちゃんには1階で寝てもらい、私は2階で寝るようにしていました。けれどもこの日はなぜか消灯後も2階へ上げてくれとずっと鳴いているので、仕方なく2階にあげてやると、ネコちゃんは私の布団そばにある座布団の上で寝始めました。

が、案の定ネコちゃんは3時半ごろに起きだし、私の頭の上で何度か鳴いたかと思うと、その後は枕元に座っていました。朝4時となり私がトイレに行きたくなり起きあがるとネコちゃんも起きていたので、まだ早いけど外に出してやってもよいかなと思い、ベランダへの窓を開けてやるとネコちゃんは外へ出ていきました。

そして4時30分私の起床時間となり1階に降りました。もしネコちゃんがベランダ、もしくは屋根の上にいるようならば、私の足音に反応し、(朝ご飯を食べさせてくれと)戻ってくるのですが、その日は戻って来ずどこかに遊びに行ってしまったようでした。その後何度かネコちゃんの名前を呼んだり、ご飯の合図音を鳴らしたりしたのですがネコちゃんは戻ってきませんでした。

ネコちゃんの異変

それから数時間がたち8時ごろ2階の部屋で作業をしていると、何かかすかに鳴き声がしたように思えたので部屋を出てみるとネコちゃんが戻って来ており、階段下にいました。しかし何かいつもと様子が変です。普段なら「飯くれよ~!」という甲高い鳴き声を何度もあげるのですが、どこか低く重い感じの声でニャーと1回鳴いただけでした。

どうしたの?と思いつつ階段を降り、エサが置いてある部屋に行くとネコちゃんもついてき、エサを見つけると食べ始めたのですが、いつもならムシャムシャガツガツ食べるはずが、この日はゆっくりと食べ、食べた後もその近くに大人しく座り、やはり重い感じの鳴き声をあげるのでした。

ノラ猫に追いかけられ噛まれたようにもありません。どこかけがをした様子もありません。どうしたのだろう??? もしかして昨日の動物病院で何か…!と思い、お母んに電話をかけ昨日の受診で予防接種か何かをしなかったか尋ねたところ、「した。」とのことでした。

以前ワクチンを摂取した後ネコちゃんは2日ほど調子が悪く寝込んだことがあり、その辛そうな姿を見て「もう二度とこのネコちゃんにはワクチンは打たない!」と決めていたのに…。

病院に電話をかけ、猫ちゃんの様子を伝えたところ、「そんなことにはならないと思うのだが、しばらく様子を見て何かあればもう一度電話して欲しい」ことを言われ、

「あかん!もう二度と病院には行かない!!注射はさせない!!!ワクチン同様注射の成分がネコちゃんの体を冒しいるに違いない!!!!かわいそうだがここはまたネコちゃんの自己治癒力に頼るしかない。」と怒りをあらわにしたのです。ネコちゃんは2階の仕事部屋のソファに座っており、時々声をかけるとどことなく重い声で鳴くのでした。

昼前にお母んが家に来ると、ネコちゃんはその足音に気づいて起き上がり、部屋を出てゆっくりと階段を降りていきました。同時に私は仕事に出かけなければならず、ネコちゃんをお母んに託し家を後にしたのでした。

ネコちゃん急変!

16時ごろ家に戻ると、ネコちゃんの姿がどこにも見当たりません。テーブルの上には「ご飯は食べ、15時ごろまで1階で寝ていた。」とのメモが残されていました。今はどこにいるのかと1階をくまなく探しますがどこにもいません。2階に上がり探しますがいません。もう一度1階を念入りに探してみましたがいません。もしかして…と思い2階に上がり、ベッドのある部屋に行き、ベッド下を覗いてみるとネコちゃんはベッドと床のせまっ苦しい隙間にうずくまっていました。声をかけますが返事はなく、じっとそこに座った(寝そべった)ままです。

午前中同様あまり調子は良くなさそうで、きっと今も自己免疫力で解毒をしているのだろうと思い、そのままそっとしておくこととしました。動物病院に連れて行ってもまた注射されたらたまったもんじゃないと思い連絡するのもやめました。


そして午後7時ごろ1階で夕飯を食べていると2階から「ニャー」と重苦しい鳴き声が響いてきました。見てみるとネコちゃんは階段前でうずくまっており、しんどそうな顔をしています。体を触るとなんとなくいつもより熱い気もします。

ネコちゃんの体をさすりながら「俺には何もしてやれないんだ。ごめんな。頑張って解毒してくれ。」と言うことしかできません。しばらくするとネコちゃんは階段を降り、1階手前でうずくまり何度か重い鳴き声をあげたかと思うと突然ウッとなり、胃の中のものを全部吐き出してしまいました。慌てて私は雑巾を取りに行き、その間にネコちゃんは1階に降りたのでした。

嘔吐物を片付けると、ネコちゃんはエサ場におり、カップに入っていた水を飲み始めました。いつもよりもよく飲んでいるなと思ったら、飲み終わると同時に再び嘔吐しました。しばらくするとまた水を飲み、また嘔吐しました。胃の残留物はもうなくなったようで胃液と水だけが出てきます。

全部吐き出さないといけないほど苦しんだなと思い、さすがにこれはもう病院へ連絡した方がいいかなと思いましたが、時刻は19時半となっており病院は19時で終了しています。このまま耐えてもらうしかないか…。頑張っておくれ。ごめんな、何もしてやれなくて…。

苦しむネコちゃんを見ながらそばにいてやることしかできません。私にできることは他にないものか…???それは…、もう祈ることしかない。神棚、仏壇(ご先祖様)に祈り、庭に出で天地に祈り、そして近所の神社を訪れ祈りと、ただひたすら「どうかネコちゃんが助かりますように。」と祈ったのでした。神社から戻ってくると、ネコちゃんは相変わらず苦しそうにうずくまっていました。

ネコちゃんは死に場所を選ぶ

20時となりネコちゃんが動き出しました。ゆっくりと歩いて階段前まで行き、2階を見上げると一歩一歩階段を上り始めたのです。どこへ行くのだろうと後ろからついていくと、ネコちゃんは2階の仕事場奥のベッドのある部屋に行きました。またベッド下に潜り込むのかなと思えば、そうではなく、ベッド横にあった何も入っていない段ボールに入ったのです。そして段ボールの中でうずくまるのではなく横たわり、目を閉じたのです。

その一連の行動と姿を見て、直観的にネコちゃんは死に場所を選んだのだと思いました。ネコちゃんは自分の死を悟り、そこを最期の場としたのだと思いました。思わず涙腺が崩壊しそうになりました。これはいけないと思いお母んに電話をかけ、もう間もなくこのネコちゃんは死ぬだろうということを伝えました。

お母んは驚きつつも、一度病院に電話してみたらというので、ダメだろうと思いながら電話することとしました。数回の呼び出し音のあと「当医院の診察は午後は7時までとなっております…。」と留守電の案内がむなしく流れてきました。そして再度お母んに電話し、「やはりもう終わっていて留守電だ。もう猫は横になって目を閉じているから、あとどのくらいもつか…。」というと、「今そっちに行く。」とのこと。私はネコちゃんが横たわっている段ボールを持ち上げ2階から1階へネコちゃんを降ろしたのです。ネコちゃんは急に持ち上がった段ボールに気づき横たわったまま目を開けました。

ネコちゃんの入った段ボールを床に置いた時テーブルの上に置いてあった携帯が鳴り始めました。お母んかと思い画面を見てみると、そこには電話番号だけが表示されていました。この登録されていない番号は…? 見覚えがあるように思う、もしかして…、「もしもし」と応答すると、それは今掛けた動物病院からの電話だったのです。

電話から「〇〇動物病院ですがどうしましたか?」という声が聞こえてきました。留守番電話にメッセージを入れたわけではなかったのですが、電話があったことに気づいて時間外にもかかわらずかけてきてくれたのです。

私は「昼間はずっとうずくまって寝ていたのですが、19時過ぎから何度も苦しそう声を上げるようになり、水は飲むのですが嘔吐を繰り返し、今は自分で段ボールに入って横たわっているんです。」と伝えたところ、「それは危ない状態ですね。今すぐ連れてくることはできますか?」とのことで、「すぐ行きます。」と即答しました。

電話を終えた直後お母んがやって来たので、すぐにネコちゃんとお母んを車に乗せ病院へと向かいました。死に場所を決め横になったネコちゃんは、突然移動させられ、更には車に乗せられるという出来事に、目を開いただけでなく、何事かという顔をし体を半分起こしていました。

ネコちゃん危機一髪!

病院に到着し診察台にネコちゃんを乗せると、先生はすぐにネコの下腹部に両手を当て、「膀胱がパンパンですね。おしっこが出ていないようです。血液検査もしましょう。」とネコちゃんの腕から採血し、更には仰向けにしてネコちゃんのペニスを調べ、そこに何かを見つけると顕微鏡で見、モニターを私たちに見せながら「尿道に石が詰まって尿がずっと出ていない状態です。膀胱がパンパンで、いつ破裂してもおかしくない状態です。そのため腎臓で濾されるはずの毒素が濾されずに血中に回っている状態です。血中の毒素が正常値よりも数倍高くなっておりかなり危険な状況です。今すぐ(ガス)麻酔をし、導尿を行いますので、ここにサインをしてください。」と言われ、お母んがサインをするとすぐに隣の部屋(手術室)へネコちゃんを連れていき、処置を開始したのでした。

自ら段ボールに入り横たわったネコちゃんを見てから、処置を待っている間ずっともうこの猫ちゃんは死ぬのだという悲しみと絶望を感じていたのですが、ある時ふと私の意識の中に「ネコちゃんは助かる!神様は助けて下さる!!奇跡は起きる!!!」との思いが浮かび上がってきました。意識が悲しみから(安心とはいかないまでも)助かるという確信へと変化したのです。

しばらくして先生が「ちょっと来てください。」というので手術室に入ると、そこには麻酔をされ横たわったネコちゃんがいました。そのすぐ横に容器が置かれており、その中には体の中にたまっていた尿(血尿)が溢れんばかりあったのでした。「これでかなり楽になったと思います。しばらくはこの管を通したままにします。」とのことで、私は「ごめんな~。こんなに貯めて苦しかったよな~。」と謝るしかないのでした。

それから数分後ネコちゃんは先生に抱かれて手術室から出てきました。ネコちゃんは尿道に管を通されており、そこから自動的におしっこが出るようになっています。そのためおむつが着けられ、その管を抜かないようにするため首にはなめ舐めストッププロテクショんが装着され、少々哀れな姿となってしまいました。それでも家に帰れることとなり、まだ麻酔が効いて朦朧としているネコちゃんを抱いて車に乗りこみました。時計を見ると22時を過ぎていました。

車の中でお母んが病院から出て来るのを待ちながら、「何とかネコちゃんは助かった。普段はろくでもない西洋医療だが、やはり救急時は西洋医療に軍配ありだ。そしてあの時神さま仏さま、そしてご先祖さまにお願いしたから、見えない世界が動いてくれたのだ。もし動物病院からの折り返しの電話がなければ、間違いなくネコちゃんはあの段ボールの中で最期を迎えていた。危機一髪のところで救われた!見えない世界が奇跡を起こしてくれたに違いない。」と思ったのです。

神さま、仏さま、そしてご先祖さま方、本当にありがとうございます!!!

ミラクルネコちゃん

思い返せば1年半ほど前の2019年11月23日ネコちゃんは我が家に初めて姿を現しました。しかし当初は車庫近くでニャーニャーと鳴き続けるけれど人が近づくとすぐに人の手の届かない狭いところへ逃げていくのでした。それを繰り返すこと2日間。3日目の朝起きて新聞を取りに行ったところ、ネコちゃんの鳴き声がしないなどこかへ行ったのだろうかと思ったところ、軽トラの前輪そばで虫の息状態で横たわっているのを発見したのです。まだ手のひらに乗っかるぐらいの子猫ちゃんを恐る恐る抱き上げ家の中に入れ、折箱とタオルで簡易ベッド代わりにしヒーターの前で温めてやったのです。初めは目も明けることもできない状態で衰弱しきっており、こりゃもうダメかなと思ったのですが、数時間後ネコちゃんは目を開け小さな命が助かったのです。

命は助かったもののお母んは「もうネコなんか飼わないから、誰かにあげ。」というので一度は誰か欲しい人にあげようとしたのですが、1週間後お母んはネコちゃんの可愛さに負け、飼おうと言い出し、我が家のネコちゃんとなったのでした。


ということで今回2度目の命拾いしたネコちゃんです。生後2年たたない間に2度も死にかけ、再びよみがえるという…、運がいいというか、生命力の強いネコちゃんなのでしょうか?元人間のミイちゃんの生まれ変わりだけに何が起こるか分かりません。

しかしこの先も数年に一度このような事件が起こって冷や冷やさせられてはたまったもんじゃないなあ~とも思います。それでもまずは危機一髪の状態を脱し助かったことに感謝です。

こうしてネコちゃん事件と奇跡の復活劇を通じて、改めて見えない世界は存在し、奇跡は起こることを実感したのです。事件は意識のうちに起こるのです。

Gerd AltmannによるPixabayからの画像




らいふあーと21~僕らは地球のお世話係~

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